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本帖不幸被 JoJoFans 于 2010-5-26 01:39 噢啦噢啦过
P.S. 荒木先生 ~ 短篇作品『Rohan au Louvre (岸邊露伴走進羅浮宮)』 取材記
http://www.jojo-china.com/gp/for ... &extra=page%3D1
日本のマンガと、フランスのBD。似て非なるものでもあり、異口同音のようなものとも言えるふたつの表現形態。ルーヴル美術館がもたらした縁で、BDの舞台で作品を発表した荒木先生。自身初のフルカラー作品[岸辺露伴 ルーヴルへ行く]に込めた狙いを、聞いてまいりました。
――― まずはこの企画が実現に至った経緯を教えていただけますか?
荒木: 以前『オルセー美術館展』(2007年の『オルセー美術館展/19世紀 芸術家たちの楽園』)のお手伝いで、高橋明也先生(三菱一号美術館初代館長)と対談させていただいたことがあったんです。そのきっかけを作ってくださった新聞社さんを通じて、依頼をいただいたと
聞いてます。
――― 最初に依頼を受けた時の感想は?
荒木: 光栄なこと、と思うと同時に「本当なのかな?」って。どこのルーヴルですか、みたいなね(笑)。だってルーヴルとマンガって、イメージ的にすぐには結びつかないですよ。
まあでも、本当にあのルーヴル美術館からの依頼だと聞いて、光栄だと思いましたね。あと、自分たちの利益とかに関係ないのに、仲介してくれた新聞社の方々には感謝してます。
――― 今回、フルカラー作品ですが、最初からそのつもりで?
荒木: 他の作品がフルカラーだって聞いたので「じゃあフルカラーで」って感じですね。
ただ、いつもの一枚絵のグッとくる感じが延々と続くとヤバいと思ったから、ストーリーを読んでもらうためのバランスでいこうと。ニコラ・ドゥ・クレシーとかの作品を見て、フルカラー用の色彩感覚っていうのは学びましたね。一枚絵の時との、差のつけ方ですね。
――― 最初から露伴を主人公に?
荒木: そうですね。新たにキャラクターを起こすと、その紹介だけで相当なページ数とられちゃう。平気で30ページ、40ページかかりますからね。そうすると、なかなかルーヴルの物語に入っていけない。だから、すでに自分がつかんでいるキャラクターなら、どんな行動をするか、どんな考え方か、どんな口調なのかわかってる訳じゃないですか。岸辺露伴を知らない読者に対しても、作者がキャラクターをわかっていれば、スッと提示できるんですよ。
あと、BDの作家じゃなくて、日本の漫画家に依頼が来たんだから、漫画家をルーヴルに行かせるのが面白いのかな、というのもありましたね。
――― ルーヴルの取材で印象的だったのは?
荒木: 消防士が同行したことですね。屋根裏とか地下とか、危険な場所に行くから、ガードマンみたいな頼もしい存在で興味深かったですね。すごい鍛えられた体してたからね。「懸垂、何回ぐらい出来るんですか?」って訊いたら、「無限に出来るよ」とか言うし(笑)。
――― ストーリーはある程度構想して行ったんですか?
荒木: そうですね。ルーヴルは広大で、所蔵作品も膨大だから、描けても1点の美術品とか、ひとつの場所が限界だろうと思ってました。それで、何か不穏なものがあってもおかしくない地下かな、と。だから取材では地下と屋根裏を中心に見せてもらいました。表に出ていない所蔵作品が、どんな風に、どこに保管されてるのかが気になってたんですよ。絵っていうのは、完璧でない状態だったり、修復中でとても見せられないものけど、名作だったりするものはある訳だから、作中の「黒い絵」みたいのが、どっかにあるんじゃないかな、と。
――― 作中では「Z−13倉庫」がクライマックスの舞台になりますが、それは取材でそういう場所を見て決めたんですか?
荒木: 地球温暖化でセーヌ川が氾濫する可能性を考慮して、全ての美術品が運び出されて使われてない、すごく古い倉庫があったんですよ。そこがモデルですね。
――― デビュー前の露伴が描かれていたり興味深かったのですが、第4部でのエキセントリックさとは、ちょっと印象が違いましたね。
荒木: 今回はルーヴル用のキャラで描いていて、『ジョジョ』用に描いてるのとちょっと違うんですよ。よそ行きって言うのかな。でも、描かれてないとこで、変な事もしてたのかもしれない(笑)。
―――露伴の初恋が描かれてましたけど、露伴の恋愛観ってどんな感じなんでしょうかね?
荒木: 例えばフランス映画だと「エロティック・サスペンス」っていうか、秘められた恋と事件、みたいなイメージがあるんですよ。日本にもちょっとそういうとこがあるけど、フランスと日本のそういう感じを融合したっていうか。で、ああなったって言うか(笑)。アメリカ映画とは全然違うノリですよね。
―――今回、初めてBDのフィールドで作品を発表してみて、いかがでしたか?
荒木: 日本人に話を振られた以上、日本人らしさを出さないとダメだと思ったんですね。だから日本人がルーヴルへ行くという、日本とルーヴルがどう関わるか、というストーリーにしたんです。ルーヴルはフランス以外からはこう見えてる、っていう視点も入れたかったし。
―――BDとマンガの違いを感じたところってありますか?
荒木: わかりやすいとこだとカバーイラストですね。ルーヴルからは当初、風景メインで描いてくれっていう注文があって、びっくりしましたね。他の作品見てみたら、みんなロングで描いてて、キャラが小さいんですよ。わりとキャラに寄ってても、目線が来てなかったり。日本の漫画の方法論とは真逆ですよね。
例えば「少年ジャンプ」の表紙で、引きの絵で風景がメインとかありえないもん。日本の漫画家に依頼するってことは、日本的な雰囲気が出た方が、特徴も出せるし意義もあっていいのかな、と考えました。で、キャラを前面に出したカバーイラストにしたいって話して、納得してもらいました。
あと余談ですけど、バックの模様は日本風なデザインにして、カラーリングはフランス国旗の配色みたいな感じでまとめました。フランスと日本の融合っていうか。
―――本プロジェクトの他の作品で印象に残ったものってありますか?
荒木: いや、それぞれ印象に残ってますよ。BDの作家って「この道を行くんだ」って突き進んでる感じがそれぞれにあって、そこがいいんですよね。売れるかどうかわからないけど、これで行くんだ、って感じが。それはこのプロジェクトの他の4作品それぞれから感じますね。
―――BDと漫画の差は?
荒木: 繰り返しになりますけど、誰も描いた事もない描き方みたいなのを追求してるとこですね。日本の場合は読者に受け入れられなければいけないっていう目的があるけど、それを無視して、むしろ逆走してるみたいな。その感じがスゴイですよ。オレ、このラインナップに入っていいの?みたいな(笑)
―――荒木先生でも躊躇するぐらいの我が道行きっぷりってことですか。
荒木: 我が道を行かなきゃダメ、っていう突き抜け感なんですよね。そこが日本と全然違うと思う。
―――今回、ルーヴルを取材して、作品を描いてみて、ルーヴルの印象って変わりましたか?
荒木: 変わらないですね。この壁の裏が実は通路だったのかとか、この床はエレベーターになってて沈んでいく仕組なんだとか、そういう裏側を見れたというのはあるけど。やっぱりね、ルーヴルはルーヴルなんですよ。
―――ルーヴルに絵が展示された感想は?
荒木: 畏れ多い(笑)。ルーヴルって近代より前の作品だけだから、ゴーギャンとかピカソでも入れない場所なんですよ。マチスがちょっと特別に入ってるけど、ゴッホですら入れない。そんな場所に展示されて、モナ・リザやミロのビーナスと同じ空間に自分の絵があったっていうのは、本当に光栄ですね。
美術館っていうのは、僕にとっては神社と同じですからね。尊敬するものを詣でる場所なんですよ。先人の偉大な作品にお会いしに行く、というね。だから作中でも描いたけど、ちゃんとネクタイをしめて行ってほしいですね(笑)
3回にわたっておおくりしてきたレポートもこれで最終回です。
日本版フルカラー単行本のリリース予定は、残念ながらまだ決定していませんが、決まり次第、本誌・公式サイト、そしてこのUJエッグでお知らせしていきますので、チェックしてくださいませ! |
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